盗難による個人情報流出・・・本当に悪いのは?

家で仕事をしようと思って持ち帰ったパソコンが車上荒らしで盗まれた、もしくはデータの入ったメディアが盗まれた、不幸にしてこんな事件は新聞などでもまま見るものです。

確かに持ち帰る以上は、少なくとも家にたどり着くまでは肌身離さず持っている、これは鉄則かと思います。
そして持ち帰ったメディアを、ファイル交換ソフトの入っているパソコンで作業しない、これも今や常識のレベルでしょう。

しかし、気をつけていたにもかかわらず、盗難にあってしまったら。
また、肌身離さずが鉄則とはいえ、老親の介護をかかえ、一方で保育園児を抱えて、どうしても残業なんかできないという状況の人が、ふと置いたままにする、ということは神ならぬ生身の人間にはありうることだと思います。

そのとき、責められるべきは誰か?
昨今の社会的状況では、「盗難の被害者」だけが責められていないでしょうか。
本当に悪いのは「盗っ人」であることは、大昔から変わらないはずだと思うのですが、パソコンやメディアに関しては、非情なくらいに「盗難の被害者」が石もて追われる立場にたたされます。

これはどうなんでしょう?
誰も好き好んで家に仕事を持ち帰りたくはないはずです。
万やむを得ず、いたしかたなく、自分の睡眠時間を削ってでもしなければいけないからこそ、持ち帰るのではないでしょうか?

私は、「盗難の被害者が非情なまでに責められ、石もて追われる」昨今の状況がどうしても納得いきません。
きっと同じように「そりゃーあんた、悪かとは盗んだ奴くさ」(博多弁です)と思ってらっしゃる方もおられることと思います。

確かに個人情報を預かる立場になれば、注意しすぎてもしすぎることはありません。
けれど、忙しい人ほど、そして真面目な人ほど、「注意力のブラックホール」があるものだと私は思っています。だから紛失させてもいい、盗まれてもいい、と私は言っているのではありません。
この件に関してだけは「盗んだ方の責任」が社会的にあまり問われていないような、そんな危惧、そして不満を感じているのです。
みなさんは、どう思われますか?

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