今更ですが・・・この年になって「ベタメタル。」をしてるのは、

「悪魔の音楽、ヘビィィィメタルゥゥゥ」をしたいからではありません。

もちろん、「ベタメタル。」のメンバー全員、そんなことはこれっぽっちも思っていず、閣下のパフォーマンスは、あくまでもパフォーマンスです。

そして、私にとっての「ベタメタル」は、どちらかというと日本メタルです。
洋楽メタル、洋楽ロックは、かなり後になって聴きました。高校時代くらいまで、存在すら知らなかった、と言っても過言ではありません。

私の両親は2人とも「クラシックかぶれ」していて、長い間、クラシック以外の音楽を家で聴くことができませんでした。
小さい頃から、ピアノのコンサート、バイオリンのコンサート、いろいろ連れて行かれたのですが、ほとんど覚えていません。早く終わらないかなあ、とたいてい椅子の上で思っていたものです。
ただ唯一覚えているのが、著名なバイオリニストがアンコールで弾いた、ビリーバンバンの「白いブランコ」。
小学校3年くらいだったと思いますが、初めて全身ぞわぞわぞわっと鳥肌がたちました。
今、バイオリンをしているのは、この時の感動がずっと身体の中に残っていたからだと思います。

ステレオは居間にしかなく、中学時代、ミッシェルポルナレフ、ベイシティローラーズ、カーペンターズといった音楽を聴くのも、親がいないときにこっそり聴いていたものです。
そうそう、中学時代、こういう音楽を聴いていると、親はよく「不良みたいな音楽を聴いて」と言っていましたねえ。
今思い出すと、かえってほのぼのとしてしまって、笑えますが、当時は本当に窮屈でした。

高校時代くらいから、少しずつステレオでカーペンターズのレコードなんかをかけても怒られなくなり、(こう振り返ると、わたしってなんていい親かしら~、と思ってしまいます)
そして、テレビの歌番組はちょこちょこ見てもオッケーになり・・・
ある日、レイジーのDREAMERに出会いました。
私には衝撃的でした。
レイジーのDREAMERが、私をロックの世界に連れて行ってくれた、と思っています。
ですから、いまも私のロック、メタルの原点はレイジーのDREAMER、そしてそれに続くラウドネス、アンセム、アースシェイカー、VOWWOWなどの日本メタルです。

高校時代くらいから、フォークソングの弾き語りを始めていたので、「ベタメタル。」の閣下のバンドにひょんなきっかけで入るまでは、ロック・メタルといった音楽はほぼ日本メタルだけしか聴いていないと記憶しています。

長々と書きましたけど、つまり、私にとって日本メタルに代表される「ベタメタル。」は、青春の音楽そのものなんです。
そして、その頃輝いていた日本メタルの旗手たちの幾人かは、すでにこの世を去っています。
レイジーも、ベースとドラマーの2人を失っています。

私が、この年になって「ベタメタル。」というバンドをとても大切なものに思い、一生懸命やっているのは、こういう音楽を風化させたくない、という気持ちがあるからです。
「ベタメタル。」の演奏を聴いてくださる方がいたら、ぜひオリジナルを聴いて、その素晴らしさを知ってもらえたらな、と願っています。

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